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甲状腺の病気の種類

甲状腺の病気にはたくさんの種類がありますが、大きく分けると以下の3つになります。

甲状腺機能亢進症

機能亢進症は、血液中の甲状腺ホルモンの分泌が増えて、体の新陳代謝を必要以上に高める指示をだしてしまうためにおこる疾患です。ですから年中暑がり、汗がでて、だるくなるため、怠けや更年期障害と間違われやすい症状です。原因疾患として、一番多い病気はバセドウ病。他に何かの原因で甲状腺組織が破壊され、一過性に甲状腺に貯められていたホルモンが血中に流れ出る無痛性甲状腺炎や、高熱が出て甲状腺部位が痛む亜急性甲状腺炎、ホルモンを分泌する腫瘍ができる甲状腺機能性結節などがあります。

甲状腺機能低下症

機能低下症は、甲状腺のはたらきが衰えて血液中の甲状腺ホルモンが少なくなる疾患です。冷え、皮膚の乾燥、無気力、もの忘れ、いつも眠い、受け答えがゆっくりになるなどの症状がでるため、怠けやうつ病と間違われることもあります。ほとんどが甲状腺に慢性の炎症がある橋本病ですが、血液中の甲状腺ホルモンが正常の範囲内にあり、甲状腺の腫大の少ない橋本病の場合は、とくに治療の必要はありません。
また、甲状腺が破壊され萎縮した為に甲状腺ホルモンが作りきれなくなってしまう特発性粘液水腫という病気もあります。

結節性甲状腺腫

甲状腺内に腫瘤ができる疾患です。腫瘤の多くは、甲状腺機能には影響しないので、体調や精神状態に大きな影響がでることはありません。しかし、良性と悪性があり、良性の結節性甲状腺腫には、甲状腺腺腫と腫瘤が多くできる腺腫様甲状腺腫、甲状腺ホルモンを分泌する甲状腺機能性結節があります。
甲状腺悪性腫瘍は、乳頭癌、濾胞癌、髄様癌、未分化癌、悪性リンパ腫など5種類に分けられています。

※ひと口に甲状腺の病気といっても種類は様々です。甲状腺ホルモンが過剰なのか少ないのかだけでなく、病因によって治療法も異なるので、適切な検査を受けることが必要です。